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エピソード ÉPISODE


        エピソード

ある夕暮れ、見事な鳩たちに恵まれているが、
その乙女は陽光を受けて静かに髪をとかしている。
波間の睡蓮に彼女は究極の足の指を差し出す、
そして彼女の冷たくあてどない両手を生暖かくするため
ときどき透き通るようなそれらのバラ色を夕日に浸す。
やがて、もし無罪のにわか雨で、彼女の肌が
震えるならば、それは牧人の笛のばかげた言葉である。
笛、宝石の歯をもつ罪人が影と夢想の
取るに足りない風を作り出すもの
花々の下で恐る恐るする神秘のキスにより。
だがそれらの涙の虚構にほとんどつれない彼女は、
またバラ色の言葉にも自身を神としないで、
思い光輪に輝く髪をとかしている。
そして彼女のうなじの髪を編む喜びを引き出しながら、
甘美な彼女の両こぶしは金色の房を握りしめている、
それは光が透明な彼女の指々の間で流れるもの!
. . . 一枚の葉がぬれた彼女の肩の上で死ぬ、
一滴のしずくが水の上に笛から落ちる、
そして純粋なその足は怖がっているのだ、影に酔った
一羽の美しい鳥のように . . .



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