ローマ皇帝 CÉSAR
ローマ皇帝
ローマ皇帝、沈着のローマ皇帝、その足は万物の上に、
堅い両手はひげのなかに、そしてその目は暗く
鷲に住み着かれ、西方の戦闘を熟考し、
貴殿の心は膨らむ、そして感じているのは全権の「理由」。
湖はむなしく震え、バラ色のその流れがかすめる、
むなしく貴重な金色に輝いているのは若い麦畑、
貴殿が集中する貴殿の肉体の節々に強化するのは
命令、それは閉じた貴殿の口を裂くことになっている。
ゆったりとした世界、その先に広大な地平線、
「帝国」が待つのは、稲妻、命令、燠
それらは夕暮れを凶暴な暁に変えるのだ。
あそこの海上で幸福な、偶然に揺らされる、
静穏な一人の漁夫は、漂い歌っているが、
どんな雷がローマ皇帝の中心に蓄積しているのかを知らない。