9 劣った修道士
9 劣った修道士
昔の修道院の回廊というものは、大きな壁に
神聖な真理を絵にして並べていた。
その効果は、敬虔な心を底から温め、
厳格な生活方法の冷たさを和らげていた。
キリストのまいた種が花開いていたその時代、
今はあまり引き合いにならない卓越した修道士が
一人ならず、葬式の場をアトリエとみなし、
率直に死をたたえていた。
―私の魂は墓だ、劣った共住修道士の私が
ずっと前から歩き回り、住んでいるところ。
忌まわしいこの回廊の壁々を飾るものは何もない。
オー怠惰な修道士!私はいつ
私の悲しい逆境の今も続く光景を
私の手で作品にし、私の目で愛することができるのか?
2015-06-30 10:40
8 金で動くミューズ
8 金で動くミューズ
オーわが心のミューズ、宮殿の愛好者、
きみは、一月がその北風の神々を放つとき、
雪の晩の黒い倦怠のあいだに、きみの紫色の両足を
暖めるための燃えさしを持っているだろうか?
きみはじゃあ、よろい戸にさし込む夜の光で
大理石模様のきみの肩をよみがえらせるのか?
きみの財布はきみの宮殿と同じく空っぽだから、
蒼空のドームから、金を採取するのか?
きみは、毎晩のパンを得るために、
聖歌隊の子供のように、香炉を振ったり、
ほとんど信じない讃歌を歌ったり、
あるいは、空腹の大道芸人のように、きみの色気と人の
知らない涙にぬれたきみの笑いをさらさなければならない、
庶民の腹をよじらすために。
2015-06-30 10:38
7 病気のミューズ
7 病気のミューズ
私の哀れなミューズ、アー!今朝はいったいどうした?
きみの落ちくぼんだ目には夜の幻たちが住みついている、
しかも私が見るのは、かわるがわるきみの顔色に映される
狂気と恐怖、冷たく無口だ。
緑がかった女夢魔やピンクの小悪魔が
彼女らの壺から、きみに恐れと恋愛を注いだのか?
悪夢が、横暴で反抗的な拳によって、
きみを伝説的なミントゥルナエの沼底で溺れさせたのか?
私は願っている、健康のにおいを発する
きみの胸が、いつも強い思考力の訪れであることを、
そしてキリスト教徒のきみの血が律動して流れることを
古代の音節にある数々の響きのように。
そこでは歌の父太陽神と、収穫を司る偉大な牧神が
かわるがわる君臨している。
2015-06-30 10:35